個人でエステサロンやアロマ、リラクゼーションなどのサロンを開業する際に自宅の一部をサロンスペースにして自宅サロンとして開業される方は多いです。
エステサロンなどを開業する際、自宅サロンとして開業することの最も大きなメリットはテナントとして店舗を借りて開業するのに比べると家賃や光熱費などの負担が少なく、開業資金が少なくて済むことです。
また、初期の開業資金が少なくても開業できるだけでなく、毎月の損益分岐点も低くなりますので、開業後に大きな赤字になりにくいという点も自宅サロンのメリットです。
開業資金が少なくても開業でき、毎月の損益でも大きな赤字にはなりにくい自宅サロンでの開業ですが、成功率が高いかというとそうではありません。
自宅サロンを開業して成功する人は一部で、大半が失敗しているのが現実です。
ただし、失敗するといっても開業資金も少なくて済みますし、毎月の収支が赤字になったとしても大きな金額の赤字にはなりにくく、自宅サロンの経営で倒産という形での失敗は稀です。
毎月赤字でも、固定費も生活費の一部という感覚で、赤字になっている感覚がなく、仕事としての収入にはなっていないまま自宅サロン経営を続けているという方は少なくありません。
「大した利益にはなっていないけど、サロンを閉店しようとまでは思わないので、なんとなく続けている」
「友人・知人がたまに来てくれるから続けている」
「常時営業しているわけではなく、予約が入った時だけ営業している」
という自宅サロン経営者の方は少なくありません。
また、「趣味の延長として自宅サロンをしていて、そもそもサロン経営で仕事レベルの収入を得ようと思っていない」という方もいらっしゃいます。
テナントサロンの場合、開業資金や運転資金などを用意し、開業後赤字が続いて運転資金がなくなるとサロンを閉店せざるを得ず、貯金を失ったり、借金を抱えた状態で閉店するという形の失敗は一般的に「失敗」と考えられます。
一方、自宅サロン経営での失敗は何をもって失敗と言うかは人によって意見が分かれるところでしょう。
自宅サロンとして開業された方の場合、テナントサロンとは違って開業資金のために借金する人はそれほど多くなく、家賃や光熱費などの固定費はもともと生活費の一部だという感覚で、サロン経営が毎月赤字になっている感覚がないまま何年も自宅サロンを継続されている場合もあります。
「趣味としてサロン経営をしている」や「楽しく運営できておこづかい程度になったら十分」という目的で自宅サロンを開業する方は売上や利益に繋がっていなくても、そもそも収入を目的に開業されていないので、ご本人の目的を満たしていらっしゃれば成功と言える事でしょう。
この記事では収入面を目的にされて自宅サロンを開業される方にとっての成功と失敗という観点から、自宅サロン経営の失敗を「開業後、毎月仕事としての収入、少なくとも生計を賄えるだけの収入が得られていない状態」と定義して成功する人、失敗する人の共通点を考察していきます。
自宅サロンは開業資金や運転資金が少なくても開業できるため、気軽に開業する人もいます。
開業する際にきちんとした事業計画を立てておらず、なんとなく自宅サロンを開業し、何となく営業しているという人も少なくありません。
個人事業主として自宅サロンを開業するとおおまかに
売上-経費=収入
になるわけですが、自宅サロンの場合は家賃や光熱費、通信費など固定費となる経費の多くは元々の家計の一部であったため、経費だという感覚がないままという方もいらっしゃいます。
※自宅サロンの場合でも、住居部分と仕事部分とを分けて面積費などで按分して家賃や光熱費、通信費などは経費になります。
売上よりも経費の方が多ければ赤字になるわけですが、経費がかかっているという感覚がなく、毎月の売上が少なくても赤字になっている感覚がない方は結構な割合でいます。
どんな事業でも損益分岐点というのはあるものですが、自宅サロン経営者の方で「毎月最低でも〇円以上の売上を上げなければ赤字になる」という危機感がない方も多いです。
月に少ない来客数で売上が少なくても自分一人の労力で売上=収入という感覚でプラスになっているという感覚の方もいらっしゃいます。
また、もともとは収入を得ることも目的の一つとして自宅サロンを開業したものの、「仕事」「事業」「経営」という感覚ではないまま自宅サロン経営に取り組み、結果的に「趣味の延長」としてサロン経営に取り組んでいる状態になっている人というのも少なくありません。
仕事としての収入を得るためには当然仕事として取り組む必要があります。
自宅サロンであっても開業すれば「オーナー」「経営者」になるわけですが、経営者としての自覚に欠けるままサロン経営を続けていては仕事レベルの収入にはなっていきません。
情報やノウハウに対するアンテナの高さ
自宅サロンを開業してサロン経営をしている方でサロンの集客を増やして売上を伸ばし、仕事レベルの収入を得られて成功している人は経営者として情報やノウハウなどを収集することに敏感な方が多いです。
逆に、自宅サロンを開業したものの仕事としての収入を得られていないままの人、自宅サロン経営に失敗する人というのは情報やノウハウ、サロン経営にプラスになるツール類などを収集することに対する意識が低い場合が多いです。
サロンの集客や運営に関する情報やノウハウ、ツールなどはサロンを経営して成功していくための「武器」になるものです。
成功していく他のサロン経営者が持っている武器を自分が持っていない状態を放置している人は自ずと成功からは遠のき、失敗する確率が高まります。
そういう方は他のサロン経営者が持っている武器を持っていないことよりも、他のサロン経営者が持っている武器を集めようとしない、持っていないままであることに危機感を感じないという意識・アンテナの低さによってサロン経営に失敗する確率が高まります。
ロールプレイングゲームをされたことがある方は、より良い武器や防具を探して入手したり、レベルを上げて力をつけてストーリーを前進させて目的を達成させていくはずです。
初期装備の「ひのきの棒」や「こん棒」「布の服」などを装備したまま、より良い武器や防具を入手する努力をしようとせず、レベルを上げる努力をせずに「強い敵に勝てない」「ストーリーが進んでいかない」のは必然です。
成功していくサロン経営者は日々より良い武器や防具を探して入手したり自分のレベルを上げて、力(経営力)をつけていくのに対し、開業して何年たっても「ひのきの棒」や「こん棒」「布の服」を装備したまま、より良い武器や防具を入手する努力をしようとせず、自分のレベルを上げる努力をしようとせずに「サロン経営がうまくいくない」「収入が増えない」と嘆いていても仕方ありません。
投資をしようとしない
自宅サロンを開業してサロン経営で成功するために「投資」は必要です。
投資はお金の投資と共に、情報やノウハウを収集したり、技術を身につけるなど時間の投資も必要です。
お金と時間というのは誰にでも平等にあるものではありません。
自宅サロンとしてエステサロンなどを開業しようとお考えの方で、開業資金や運転資金がいくらでもあるという方は稀でしょう。
お金の投資には限界があります。その場合でも時間の投資まで惜しんではサロン経営で成功出来る確率は低くなります。
時間を使って情報やノウハウを収集する、本を読む、施術技術を高めるための練習をするなどは必要な時間の投資です。
技術を身につけるためのスクールを受講するなどはお金と時間両方の投資が必要になります。
お金の使い方には投資・消費・浪費とありますが、「サロン経営で成功するためのプラスになる投資」をすることが大切です。
投資にはもちろんリスクが伴います。しかし、リスクを過度に恐れていては前進していきません。
例えば、施術技術を学ぶためのスクールを受講するのに受講料の○万円は払っているのに、1つわずか千円にも満たない程度~数千円程度の道具類を揃えようとしない人もいます。
サロン経営で成功する人は、スクールを受講すると講師やスクールが推薦する書籍や道具類をすぐに一通り揃えようとします。
それに対して、受講料の○万円を払ってスクールを受講しているのに、講師やスクールが推薦する書籍や道具類をすぐに揃えようとしない人は仕事レベルの収入を得られないままサロン経営に失敗する割合が高いです。
道具類や書籍などがすごく高額なもので経済的に買いたくても買えないというのであれば仕方ありませんが、受講料の○万円を払ってスクールを受講して千円にも満たない~数千円程度の道具類を揃えようとしなかったり、推薦書籍を読もうとしないという人は何のために受講料というお金と時間を投資してスクールに受講したのか疑問が生じます。
お金と時間を投資してスクールを受講するのは、受講するのが目的ではなく、そのスクールで教わった施術の技術を身につけてサロン経営に活かし、収益に繋げることが目的のはずです。
道具類や書籍などをすぐに揃えてサロン経営の為に活かそうとする人と、推薦されている道具類や書籍を揃えようとしない人、どちらがサロン経営で成功する確率が高いかは明白です。
せっかくスクールを受講しても、練習や施術に必要な(少なくとも講師やスクールが受講生にとって有益だと判断して推薦している)道具類や書籍をすぐに揃えようとしない人は必然的にサロン経営に成功する確率は低くなります。
同時にスクールを受講した他のサロン経営者や開業予定者がすぐに揃えている武器を自分が持っていない状態を放置・容認している状態なわけで、前述の情報やノウハウに対するアンテナの高さが低い人は失敗するのと同様に、サロン経営で失敗する確率が高くなります。
サロン業界ではないですが、大成功されて全国的に有名な方でまだ無名だった駆け出しの頃、セミナーを受講して講師がセミナー中に紹介・推薦した書籍は全て休み時間にインターネットですぐに注文して届いてすぐに全て読むようにしていたという人もいます。
書籍代や本を読む時間を投資しない人は成功から遠のきます。
推薦された書籍を読まない=その書籍で得られる情報・ノウハウを知らないままの状態を放置する、他の人が知っている情報やノウハウを自分が知らない状態を放置する意識の低さは経営での失敗に繋がります。
どの業界でも成功する人というのは自分自身の「武器」となる情報やノウハウ、ツール、道具、技術などを得るためにお金と時間を投資をする意識を持っているものです。
これらのように、自宅サロンを開業して成功していく人と失敗する人の違いで大きなポイントが「経営者・オーナーとしての意識」です。
自宅サロンは開業するのに資金が少なくても済む分、気軽に開業する人が多い反面、経営者としての意識・自覚・覚悟を持っていないまま開業する人が少なくありません。
自宅サロンの成功率が低い要因として、立地面や集客面が要因に挙げられますが、経営者としての意識に欠ける人が気軽に開業して何となく運営している自宅サロンが多いことが自宅サロンの成功率が低い一番の要因だと言えます。
自宅サロンは立地面や集客面での不利は確かにありますが、その分、損益分岐点が低いなどの利点もあるわけで、自宅サロンとして開業して成功されている方は大勢います。
成功している自宅サロン経営者の共通点は「経営者としての自覚・意識がある」「情報やノウハウ、ツールなどに対する意識・アンテナが高い」「サロン経営で成功するために必要な投資をする」ことです。
自宅サロンは集客面では不利だと言われます。
確かに自宅サロンは立地面で住宅街にあったり、駅から遠かったり、交通の便が良くなかったりなどで駅前サロンや繁華街のサロンなどよりも集客しにくいという面もあります。
それに加えて、新規のお客様からすると知らない一軒家やマンションの一室に行くのは怖い・気が引けるという「不安感」が生じやすいです。
そのため、興味を持たれても不安感から来店までつながりにくいという面もあります。
自宅サロンで集客するためにはお客様に「不安感」を感じられず、「安心感」を感じていただくことが必要です。
自宅サロンのウェブサイトやブログ、SNSなどでサロンの完全な住所が掲載されていなかったり、サロン経営者の写真、本名が掲載されていない場合、潜在顧客からすると
予約してからでないと、どこにあるのか分からないサロンは不安
どんな人に接客・施術されるのか分からないので不安
という「不安感」が大きくなりやすいです。
サロンの電話番号がその地域の固定電話番号ではなく携帯電話番号やIP電話番号であることだけでも不安を感じてその店に行くのを躊躇されるお客様もいます。
自宅サロンという時点で不安感を感じるお客様も多い中、更に完全な住所が開示されてない(町名までで番地以降は予約後にお伝えしますなど)、サロン経営者の写真や本名も掲載されていない、連絡先電話番号は携帯電話番号のみなどとなると、そのサロンに行くのはやめておこうという人の割合がかなり高まってしまいます。
新規のお客様を集客するためには「安心感」というのがとても大切です。
自宅サロンの場合でも、サロン経営を軌道に乗せて成功している方はサロンの完全な住所や地図、サロンの外観や内観の写真、サロン経営者自身の本名と写真、その地域の固定電話番号などを公開している人が多いです。
「自宅だから住所を公開するのは怖い・不安」「自分の顔写真を掲載するのは抵抗がある」という自宅サロン経営者の方もいらっしゃいますが、お客様からすると「住所が公開されていないサロンでどんな人に施術されるか分からないサロンに行くのは不安」だと思われる確率が高まります。
お客様に安心感を与えられず、不安感を与えてしまうと集客面では大きなマイナスになります。
住所に関しては完全な住所を公開していないとGoogleマイビジネスへの登録も出来ませんので、Googleマップを利用したインターネット検索からの集客も減ってしまいます。
自宅サロンを開業して成功したいという場合、お客様に安心感を感じてもらえるように、サロンの住所や固定電話番号、写真など情報は出来る限り開示することが必要です。
施術技術を教わるエステ開業スクールなどを受講し、一般的なフェイシャルエステやボディリラクゼーションのマッサージなどの方法を学んで自宅でエステサロンやリラクゼーションサロンを開業しようとされる方は多いです。
フェイシャルエステやボディリラクゼーションのマッサージなどの定番のサロンメニューは基本的な技術として必要ではありますが、それらの定番のエステメニュー、マッサージ技術だけで自宅サロンを開業して成功するのは難しいです。
それらの定番のサロンメニューはいわば「どこでもやっているサロンメニュー」なわけで、駅前サロンや繁華街のサロンなどでも行われているものです。
お客様からすると、「どこでもやっているサロンメニュー」の施術を受けるのであれば、近くの駅前サロンや繁華街のサロンなどに行けば良いわけです。
「どこでもやっているサロンメニュー」の施術を受けるために、あえて行ったことがない自宅サロンに行こうと考えるお客様はかなり稀です。
「どこでもやっている定番のサロンメニュー」だけで自宅サロンを開業して集客するのはかなり難しいです。
地域内の他のサロンと差別化し、「この施術はこの辺りではあなたのサロンでしか受けられない」というサロンメニューを導入すれば、地域内でオンリーワンとなり、集客しやすくなります。
自宅サロンを開業して経営される方で、「自宅サロンだし、安くしないとお客様が来てくれない」と考えて同一エリアの駅前や繁華街などにあるテナントサロンよりも安い価格設定をされる方は多いです。
「安くすれば多くのお客様が来てくれるかもしれない」という目論見で安い施術料金で営業しても現実にはお客様は増えずに薄利多売にならず、薄利少売になって利益に繋がらないというのがよくある自宅サロン経営の失敗パターンです。
1人サロンとして自宅サロンを開業して成功するためには「価格を下げる」のではなく、他のサロンと差別化して「価値を上げる」ことが必要です。
自宅サロンの経営で失敗する人の理由の内、「施術の技術が低い」「顧客満足度が低い」などもありますが、最も大きな失敗理由は「集客が出来ない」ことです。
自宅サロンを開業しようとお考えの方やすでに開業している人で施術の技術を学ぶスクールを受講したりなど「施術の技術」の勉強や練習には熱心なものの、「集客する技術」の勉強にはあまり意識が向いていないという方は少なくありません。
今の時代、自宅サロンの集客にはインターネット集客は欠かせませんが、「取りあえず無料サービスでブログやホームページを何となく作ってみた」「何となくSNSを運営している」という方は多く、「ブログやSNSは一応やっているものの、集客にはあまり繋がっていない」というサロン経営者の方も多いです。
しかし、インターネットで集客するためのWebマーケティングについての勉強をしたりなど「集客する技術」を学んで知識やノウハウを増やし、サロンの集客を増やそうという人の割合は高くありません。
スタッフが大勢いて集客・マーケティング担当がいるような組織であれば担当者に任せれば良いでしょうが、1人サロンである自宅サロンでは、経営者である自分自身が集客も行う必要があります。
立地条件などから集客面ではテナントサロンよりも不利な自宅サロンの経営において集客についての意識が低く、集客するための知識やノウハウを学ぼうとしないままだとサロンに集客出来ずにサロン経営に失敗する確率は高くなります。
自宅サロンを開業する場合の成功率は低いと言われますが、立地条件などの条件面の問題だけではなく、以上のように開業する経営者自身の意識・自覚によって成功と失敗が分かれる場合はとても多いです。
自宅サロンを開業して失敗する人の共通点を列挙しましたが、失敗する人の共通点に当てはまる行動を真似すると、サロン経営に失敗する可能性は高まります。
失敗する人の共通点に当てはまる行動を選択するのではなく、成功する人の共通点に当てはまる行動を選択するようにすればサロン経営での成功に繋がっていくことでしょう。
【サロン経営者必見】サロン経営で成功するための差別化戦略とは?
「どこのサロンでもやっているメニュー」だけでサロン経営し、成功するのは難しく、エステサロンの開業・経営で成功するためには、近隣の他のサロンと「差別化」することがとても大切です。
近隣の他のサロンと差別化でき、地域内でオンリーワンになると、集客の目玉となると共に適正な客単価でリピーターを増やしやすくなり、サロン経営の成功に繋がります。
他店と差別化できるおすすめのサロンメニューをご紹介します
欧米のサロンで人気メニューとなっているスレッディングの詳細はこちら
ニューヨークやロサンゼルス、ロンドンなどではThreading(スレッディング)をメニューに導入しているエステサロンや美容室が街中に沢山あることが分かる動画です↓
欧米では定番の美容法となり、多くの美容サロンで行われているスレッディングは日本ではまだ競合が少なく、近隣の他のサロンと差別化できるメニューになるため、美容室やエステサロン経営者の方に人気です。
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